開咬とは前歯がかみ合わずに、すき間が開いてしまっている状態です。開咬とはどのような状態なのか、開咬があることによる影響や有効な矯正方法などについてご説明します。
開咬とは、奥歯はかみ合っているのに前歯がかみ合わない状態のことで「オープンバイト」とも呼ばれます。上下の前歯にいつもすき間が開いているため、前歯で食べ物をかみ切ることができないのが特徴。
開咬の原因となるのは、生まれつき上下のあごの状態に問題があったり、幼い頃からの指しゃぶりや舌で前歯を頻繁に押してしまったりしているクセなどがあげられます。わずかな力でも、何度も歯が唇側に押されることによって歯の向きや位置が少しずつずれてしまうのです。
ほかにも口呼吸が原因になるという説もあるので、鼻が詰まりやすい場合は注意しましょう。
開咬による悪影響には、前歯がかみ合わないことや発音に問題が出ること。唇が閉じづらいことなどがあります。
前歯がかみ合わないと食べ物をかみ切ることが難しいため、食事の度にストレスを感じたりよく噛まないことによって胃腸に負担がかかったりします。
発音に関しては特に「サ行」の発声がしづらく、英語の発音に影響が出ることも。特に上下の前歯で舌を挟む「TH」が難しくなります。
また、唇が閉じづらいことでドライマウス(口の中が乾く)になって唾液の量が減ってしまい、虫歯や歯周病の原因となるケースもあります。
開咬に有効な方法は、舌で歯を押してしまうクセを治す訓練や矯正治療などがあります。しかし、開咬が大きかったり、他の不正咬合(出っ歯や受け口など)を併発している場合は、抜歯や外科手術が必要になるケースもあるでしょう。
永久歯が生え変わる前に矯正したほうが歯を抜かずに治療できる可能性が上がりますが、大人でも矯正だけで対応できる場合もあります。
矯正方法はとしては、下記のような方法が利用されます。
ブラケットと呼ばれる装置を歯の表面(もしくは裏側)に付けてワイヤーを通す「ワイヤー矯正」。昔から使われている金属製のタイプや、目立ちにくい素材のタイプもあります。
透明で目立ちにくいマウスピースを装着するマウスピース矯正は、取り外しができるので歯磨きができて便利です。
しかし、歯科で指導された装着時間を守らないと歯が思うように動かないため、装着時間に注意しましょう。