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矯正をしたほうが良い歯の症状

かみ合わせに問題を感じている場合、矯正治療を考える人が多いと思います。治療が必要な歯の状態とはどのような状態なのでしょうか。その悪影響と矯正方法について説明します。

矯正をしたほうが良い歯の症状ってどんな状態?

かみ合わせが良い状態は「上の前歯が下の前歯よりも2~3mm出ている。かみ合わせた時に上下の歯にすき間がない」などのいくつかのポイントが目安となっています。

矯正治療したほうが良い状態とは、かみ合わせの良い状態から大きく外れていたり、本人が食べにくい、発音しづらいなどの問題を感じていたりする場合。審美面で歯並びやあごの状態が気になっている状態などです。

具体例としては、出っ歯や八重歯、歯並びがデコボコな乱杭歯(らんぐいし)や前歯がかみ合わない開咬等。

子どものうちに矯正したほうが良い場合も多いですが、あごの成長が止まってからでも治療は可能です。

矯正をしたほうが良い歯の症状で起きる口腔内への悪影響

矯正しないでそのままにしていると様々な悪影響が起こることが考えられます。例えば、自分の口元に向けられる視線が気になってストレスになるケース。人と接することに対して消極的になったり、思い切り笑うことが難しくなったりします。

他にも歯並びが原因で歯ブラシが届きにくい、デンタルフロスや歯間ブラシが使いにくいなどの理由で虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性も。どちらも歯を失ってしまうことがあるので気をつけたい状態です。

また、食べ物を噛むことに問題がある場合は、上手く噛めないことによって消化器に負担がかかることもあります。

どんな矯正方法が有効?

矯正方法は大きく分けると3つあります。代表的なものはワイヤー矯正で、歯にワイヤーを固定して少しづつ動かしていく治療法。ワイヤー矯正には唇側から弱い力を加えるタイプと、舌側から行うタイプがあります。

もう一つは、大きく歯を移動したいときには向きませんが、マウスピースを使った矯正方法もよく用いられています。取り外し式の透明なマウスピースを歯全体に被せるので、自分で外して歯磨きができることが特徴。

最後の一つは部分矯正で「前歯だけ」など、気になる部分のみを治療する方法です。治療費や治療期間が短くなりやすい傾向にあります。

矯正したほうがいい歯の症状一覧

出っ歯の原因は、あごや歯が生える角度に問題があるケースがほとんど。目立ちやすい不正咬合なので、歯が出て見えることに対して本人がストレスを感じてしまったり、ドライマウスになりやすかったりします。

日本では好意的に受け取られることがある八重歯ですが、海外では良くない印象を与えることもあります。八重歯は下の歯とかみ合っていないため、あご全体のかみ合わせを考えると治療を検討したほうが良いでしょう。

かみ合わせがあっておらず、食べ物をしっかりと噛むことが難しいと胃腸に負担がかかってしまいます。他にもかみ合わせのズレから起こる影響には、あごに痛みがでたり頭痛の要因となったり、様々なものがあります。

上の前歯よりも下の前歯のほうが出てしまっている状態を「受け口」といいます。主に遺伝や成長過程によって起こりますが、前歯のかみ合わせが上下で逆になっているため、あごに負担がかかりやすくなります。

ガミースマイルとは、笑った時などに歯茎が見える範囲が大きい状態です。本人がコンプレックスに感じてしまい、笑ったり話したりすることに消極的になってしまうケースも。その結果、人付き合いに影響が出ることも考えられます。

乱杭歯(らんぐいば)とは、歯が重なって生えたりデコボコに生えたりして歯列が乱れている状態です。かみ合わせの面からいっても良くないですし、歯磨きを十分に行うことが難しいので、虫歯や歯周病になりやい状態です。

上の前歯と下の前歯がかみ合わない状態を「開咬」と呼び、指をかむクセが原因となって起きることもあります。前歯で食べ物をかみ切ることができないため、麺類などが食べにくかったり、歯の裏に舌をつける発音が不明瞭になったりします。

歯が生える本数は決まっていますが、過剰歯とは通常よりも多く生えてしまう状態です。過剰歯が起こすトラブルで多いのは、永久歯が生えるのを邪魔してしまうこと。放っておくと歯にすき間ができることもあります。

「後戻り」とは、矯正終了後に歯の位置が戻ってしまうことです。保定装置を適切に使用していないと歯は戻ってしまいます。せっかく整えた歯並びを安定させるためにも歯科医の指示はしっかりと守りましょう。